2015年05月30日

便の中に白い虫が… −瓜実条虫について−

こんにちは、今回は寄生虫の一種である瓜実条虫についてお伝えしたいと思います。

瓜実条虫は円葉目という種類に属し、片節(体の一部)が瓜の実状を呈することからこう呼ばれています。世界中で最も普通に見られる条虫だそうです。
この条虫の虫卵がノミの幼虫に食べられ、ノミが成虫になるとともに感染幼虫まで生育します。この幼虫を含むノミを犬や猫が食べてしまうことにより感染が成立します。犬や猫が好んで食べるわけではなく、ノミによって体がかゆく、咬んで飲み込むといった方が良いかもしれません。
感染による症状は無症状のことも多いですが、片節を排泄する際に肛門周りに痒みが出たりします。多数感染している場合は痩せる、嘔吐、下痢、出血性下痢などが認められます。
治療としては投薬による内科的治療になります。
予防としては主にノミから感染するので、環境を清潔にしてノミの発生を防ぐ。外部寄生虫駆除薬によるノミの寄生、発生防除が挙げられます。
この寄生虫は人間、特に幼児への感染が知られているので人間への感染を防ぐという意味合いでも予防は重要と言えるでしょう。
特に春先以降、ノミが発生しています。ノミ予防、寄生虫駆除のシーズンと言えます。
便の中に虫体が出てくる寄生虫は他にもいるのでもし見かけた場合は一度ご相談いただければと思います。

京都中央動物病院
文責:松野成泰
posted by Dr at 15:43| Comment(0) | 日記

2015年05月28日

犬パルボウイルス感染症

犬パルボウイルス感染症をご存じですか?
犬パルボウイルス感染症は、若齢犬とくに3-4ヵ月齢以下の子犬の腸炎の原因の中で最も死亡率の高い伝染病として知られています。激しい嘔吐、腹痛症状さらにトマトジュースのような血便が特徴で、血液中の白血球が激減し、多くの子犬は急性の経過で死亡してしまいます。

原因)パルボウイルスに対する免疫(母犬からもらった免疫やワクチンによる免疫)が不十分な犬が、パルボウイルスに接触することで感染します。体内への侵入は主に経口ですが経鼻感染もあります。

発症)感染して発症するまでの期間は5-7日程度です。体内侵入後にリンパ系組織で増え、血中に放出され(ウイルス血症)、胃腸、骨髄などに運ばれます。感染した腸粘膜上皮が欠落することで出血性下痢が起こります。この腸粘膜上皮の欠落でバリアが破壊され腸内細菌と毒素が全身へ移動します。その結果、敗血症、全身性の炎症反応、血液凝固異常という致死的状態に陥ります。白血球減少はウイルスによる骨髄細胞の破壊の結果、起こります。

症状)特に免疫が不十分な子犬では、初めは元気・食欲がなく不活発で発熱がみられ、1-2日目で嘔吐、下痢がみられるのが典型です。しかし、昨日まで元気だった子犬が朝から急に下痢・嘔吐を初め、夕方にぐったりしているというケースもよくみられます。下痢や嘔吐は子犬の身体から大量の水分・電解質・蛋白を奪い、重度の脱水やショックを起こすことも珍しくありません。腹痛が非常に強いことも特徴の一つです。

診断)・パルボウイルス感染の確認
   ・病態把握のための検査

治療)有効な抗ウイルス薬はありませんが、できるだけ早期に対症療法(輸液、抗菌剤・制吐剤・鎮痛剤などの投与)を開始することで救命率を上げることが出来ます。

予防)ワクチンプログラムに基づいたワクチン接種が最も有効や予防手段です。

ワクチン接種を怠っている成犬も免疫力が下がり感染しやすくなります。
飼い主さんはワクチン歴を確認して下さい。
ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

京都中央動物病院
文責 萩本
posted by Dr at 09:18| Comment(0) | 日記

2015年05月25日

京都市獣医師会の新理事および公益委員長について

昨日、5/24に「公益社団法人 京都市獣医師会」の通常総会が開催されました。その会で新しい理事と各委員会の委員長が選出されました。
その新理事として、また、公益委員会の委員長に任命されました。非常に光栄なことですが、同時に普段の一般臨床や自分自身の病院の業務との兼ね合いもあり、大変なことになったと感じているのが本音です。当院スタッフおよび患者様になるべくご迷惑をかけることなく、京都市獣医師会の理事としての仕事と公益委員長としての仕事を遂行していくつもりです。しかし、今までと比較して、どうしても獣医師会関連の会議や仕事などが増えていく可能性があります。その点では様々なご迷惑をおかけすることになるかもしれません。自分としては最大限の努力をさせていただくつもりですが、ご理解とご協力の程、何卒よろしくお願いします。

京都中央動物病院 獣医師 村田 裕史
posted by Dr at 12:27| Comment(0) | 日記