2018年08月28日

回虫症について

今回は消化管寄生虫の中で比較的多く認められる回虫症についてお話しします。
回虫症は感染する寄生虫の種類として犬回虫、猫回虫、犬小回虫があります。
回虫.jpg
犬回虫猫回虫はそれぞれ犬と猫に感染しますが、犬小回虫だけは犬猫両方に感染します。
感染経路は胎盤感染や乳汁感染(猫回虫は胎盤感染がない)、糞便に含まれる虫卵を経口摂取する事で感染します。
症状も種類それぞれで変わり、犬回虫・猫回虫は痩せてくる、腹部だけが異様にふくれてくる(太鼓腹)、嘔吐や下痢、犬回虫は重篤化することもあり気管に幼虫が移動することでの寄生虫性肺炎等があります。
犬小回虫は病害が少なく、軟便や周期的な嘔吐を示す事があります。
主な検査方法は糞便検査による虫卵の確認になります。
治療は駆虫薬の投与となります。
軟便や下痢、嘔吐を繰り返す場合は是非ご相談下さい。

京都中央動物病院
文責:獣医師 松野成泰
posted by Dr at 14:52| Comment(2) | 日記