2013年05月30日

犬のアトピー性皮膚炎

暖かくなって、わんちゃんとの散歩も楽しい季節になりました。
散歩から帰って、ご飯も食べてくつろいでいる様子を見るのは
心が癒されてうれしいですよね。

。。。あれ、いつもより体をポリポリかいていませんか?
耳をポリポリ、前肢をカジカジ、眼のまわりをタオルにスリスリ。

今回は皮膚病のひとつ、犬アトピー性皮膚炎についてお話します。

犬アトピー性皮膚炎は命にかかわることはありませんが、
痒みを特徴とし、根治が非常に難しく、
犬とヒトの生活の質を著しく低下させます。

原因は皮膚のバリア機能が低下したために
環境中のアレルゲン(ハウスダストや花粉など)が侵入し、
これが引き金となって痒みが生じます。
さらに感染や寄生虫などが加わると症状が悪化します。

発症は、3歳までに認められることが多いです。
性別に関係はありません。
柴犬やウェスト・ハイランド・テリアなどに好発しますが、
どの犬種でも起こります。
また季節により症状が悪化することがあります。

症状は痒みが大きな特徴であり、
犬は舐める、噛む、引っ掻く、こするなどの症状を示し、
脱毛、皮膚の黒ずみ、皮膚の肥厚などが認められます。
これらの症状は顔、脇、お腹または指の間に認められることが多いです。

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治療目標は生活の質を落とさない程度まで痒みを軽減することです。
根治させる治療法は存在しません。
痒みを抑えるには内服薬でのステロイド剤が主役になります。
ステロイド剤は切れ味のするどいお薬ですが、
漫然と使用すると副作用の危険性もあります。
ステロイド剤の用量を出来るだけ減らし、
薬と上手く付き合うためには、シャンプー療法や
食事療法(食物に起因する皮膚アレルギーを重複して持つ犬も多い)も
重要な治療法となります。
また、副作用が比較的少ない外用ステロイド剤も出てきました。

犬アトピー性皮膚炎は病気と根気よくつき合っていく必要があります。
治療はその子その子で変わってきます。
痒みや皮膚の状態の観察やシャンプー、投薬など
自宅ケアの主体は飼い主さんになります。
飼い主さんにも治療チームの一員として
動物病院と連携していただければと思います。
            
参照)SA Medicine Vol.14 No.5 2012
文責 萩本篤毅
京都中央動物病院
posted by Dr at 13:58| Comment(3) | 日記
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